🐴あのレースに、ロブチェンより強い馬が隠れています|菊花賞2026 参考レース回顧
京都競馬場 芝3000m(外回り)/3歳G1 2026年10月25日(日) 菊花賞に登録した馬が今年走った11のレースを、走った距離まで実測して見直しました。公開した動画の中身を、読める形にまとめています。 動画はこちら👇 https://youtu.be/USH wUGL348 【超要約】 二冠馬ロブチェンは、ダービーで40m以上も余計に走ってアタマ差で勝ち切った 走った距離と時計だけで測る真速指数で、ロブチェンの最高値を超えたのは阿寒湖特別のダノンヒストリーだけ セントライト記念は、外を回して負けた3着アウダーシアと6着ゴーイントゥスカイが中身では上 菊花賞はコーナーを6回まわる。外を回る損が、コーナーのたびに積み上がる 注目はダノンヒストリーとアウダーシア。2頭が内か外か、枠順を見る 📋 1. 菊花賞のカギは、走った距離にある 🔥「二冠馬ロブチェンは、ダービーで40m以上も余計に走って勝っていた」 二冠馬の🐴ロブチェンは、日本ダービーをアタマ差で勝ちました。着差だけ見れば、ぎりぎりの勝利です。 ところが横の位置取りから計算すると、いちばん内の馬より40m以上長く走っていました。馬身にすると10馬身以上。それだけ外を回って、勝ち切っていたんです。 では、三冠はもう決まりなのか。そう言いたくなるところですが、走りの中身を測る真速指数では、🐴ロブチェンの最高値を超えた馬が1頭だけいます。 見るのは、菊花賞に登録した馬が今年走った11のレース。その馬を、オリジナルのレースシミュレーターで探しました。 🌸 2. 皐月賞 レコードで勝った二冠馬は、中身では真ん中より少し上 🔥「中身がいちばん上だったのは、7着の馬」 勝ったのは1番人気の🐴ロブチェン。逃げ切りで、1分56秒5のコースレコードでした。松山騎手は「正直、ハナに行くというのはあまり考えてはいなかった」と話しています。予定に無かった逃げで、レコードまで出したことになります。走行距離を実測しても、余計に走った分はほとんどありません。最内をぴったり回っていました。 ここまでなら完勝に見えます。ただ、タイガーAI競馬予想オリジナルの真速指数で見ると、順番が入れ替わります。真速指数は、何メートルを何秒で走ったか、それだけを測った指数です。🐴ロブチェンは58.8で、18頭の真ん中より少し上。前が有利な馬場と、ロスの無さが味方しました。 いちばん上にいたのは、7着の🐴グリーンエナジーで62.2。40m以上も外を回って、勝ち馬と0秒5差まで来ていました。ただ、そのあとは距離が延びて、ダービー16着、神戸新聞杯8着と崩れています。 4着の🐴アスクエジンバラは12番人気。真速指数は59.4で、勝ったロブチェンを上回っていました。 18着の🐴アルトラムスは、4コーナーでバランスを崩して、あぶみが外れています。野中師は「かわいそうな競馬になってしまった」と振り返っています。この18着は、なかったものとして見ていいと思います。この馬が秋に、🐴ロブチェンをいちばん苦しめることになります。 表は、左の着順と右の真速指数の順位を見比べてください。 着順 馬名 真速指数(18頭中の順位) 1着 ロブチェン 58.8(7位) 4着 アスクエジンバラ 59.4(5位) 7着 グリーンエナジー 62.2(1位) 8着 ラージアンサンブル 58.8(6位) 10着 マテンロウゲイル 59.7(4位) ※ロブチェンとラージアンサンブルは、どちらも58.8です。 🏇 3. 日本ダービー 逃げた皐月賞から一転、外から差し切った 🔥「着順も中身も、二冠馬がいちばん上」 次は日本ダービー、東京の2400mです。🐴ロブチェンは17番枠。今度は逃げずに、中団の外で運びました。4コーナーでは内に15頭いて、ほとんどいちばん外を回っています。冒頭の40m以上のロスは、このレースのことです。18頭で2番目に長い距離を走って、それでも最後はアタマ差で差し切りました。 皐月賞は内から逃げて、ダービーは外から差す。松山騎手の言葉を借りると「本当に自在性のある馬」です。 3着は11番人気の🐴バステール。序盤は18頭のいちばん後ろにいました。そこから向正面で一気に動いて、4コーナーでは2番手まで上がっています。 4着の🐴ゴーイントゥスカイは、3着とハナ差。上がりの時計32秒8は、メンバー最速でした。武豊騎手は「一瞬の脚の差が出ましたが、今後楽しみです」と話しています。 真速指数は、🐴ロブチェンが63.9で18頭のトップ。皐月賞の58.8から大きく上げてきました。着順も中身もいちばん上で、見た目どおりに評価していい馬です。 2着の🐴パントルナイーフは、故障で菊花賞には出られません。デビュー3連勝で来た🐴コンジェスタスは9着で、秋の神戸新聞杯も6着に終わりました。 10着の🐴アスクエジンバラは、鞍上が岩田康誠騎手でした。ダービーの2週間前に落馬して、右の鎖骨を折っていたんです。手術を受けて、ダービーに戻ってきました。岩田騎手は「具合が良すぎて、その分、引っかかってしまった」。菊花賞にも、岩田騎手とのコンビで向かいます。引っかかったぶん着順は下でも、真速指数は18頭の5位に入りました。 真速指数は、4着の🐴ゴーイントゥスカイが3位。11着の🐴アウダーシアも4位に入っています。アウダーシアは、30m以上も外を回っての11着でした。この馬は秋に、もう一度出てきます。 表は、着順より真速指数の順位が上にある馬を見てください。 着順 馬名 真速指数(18頭中の順位) 1着 ロブチェン 63.9(1位) 3着 バステール 59.0(6位) 4着 ゴーイントゥスカイ 61.9(3位) 10着 アスクエジンバラ 59.2(5位) 11着 アウダーシア 59.5(4位) 🍁 4. セントライト記念 着順と中身が、ひっくり返った 🔥「外を回して負けた3着と6着の馬が、中身では上の2頭」 ここからは秋の前哨戦です。まずはセントライト記念。中山の2200mで、馬場は稍重でした。 勝ったのは12番人気の🐴ジャスティンシカゴ。3番手の内から、1馬身差で抜け出しました。測ってみると、余計に走った距離はほとんどありません。内からするっと抜けてきた勝ち方です。宮田師も「きょうは馬場やペースが向いたところがあるとは思いますが」と話しています。 1番人気の🐴ゴーイントゥスカイは6着。後ろから、40m以上も外を回しました。武豊騎手は「次を考えるとちょっと動きづらかったね」。次とは、菊花賞のことでしょう。本番のために無理をしなかった、と私は読んでいます。 3着は6番人気の🐴アウダーシア。この馬も40m以上外を回っていました。手塚師は「内にいないとだめな中で、中団後ろから外へ回って脚を使えた。もったいないけど」。陣営が自分で「もったいない」と言っているわけです。 みんなが近道を通る朝に、ひとりだけ遠回りして、同じ電車に間に合った子のようなものです。足が速いのは、遠回りした子のほうでしょう。津村騎手も「距離が延びても問題ないですし、楽しみです」と話しています。 真速指数は、3着の🐴アウダーシアが61.0で16頭のトップ。2位は6着の🐴ゴーイントゥスカイで60.7。勝った🐴ジャスティンシカゴは57.0で、8位にとどまりました。内を回った12番人気が勝って、外を回った人気馬が負けた。着順はそのとおりですが、中身は逆でした。 4番人気の🐴バステールは13着。斉藤師は「馬場が合いませんでした」と話しています。良馬場のダービーでは、後ろから動いて3着に来ていた馬です。4着の🐴アスクエジンバラは、先頭に立って粘りました。11着の🐴サノノグレーターは、この距離が初めてでした。 勝った🐴ジャスティンシカゴには、内も馬場も向きました。着順は割り引きます。ただ原騎手は、この馬の心肺機能を高く買っています。 菊花賞で上に来るのは、勝った🐴ジャスティンシカゴより、3着と6着の2頭のほうだと私は見ています。 表は、着順と真速指数の順位が逆になっている所を見てください。 着順 馬名 真速指数(16頭中の順位) 1着 ジャスティンシカゴ 57.0(8位) 3着 アウダーシア 61.0(1位) 4着 アスクエジンバラ 57.6(7位) 6着 ゴーイントゥスカイ 60.7(2位) 7着 ラージアンサンブル 58.2(4位) 🏆 5. 神戸新聞杯 二冠馬をハナ差まで追い詰めたのは、皐月賞18着の馬 🔥「20m以上長く走って、それでも前に出た」 もうひとつの前哨戦、神戸新聞杯です。🐴ロブチェンは単勝1.4倍の1番人気。結果は、ハナ差の1着でした。 二冠馬に迫ったのは、2着の🐴アルトラムスです。後ろから2頭目の位置にいて、直線は最内を突いてきました。走った距離を比べると、🐴アルトラムスは11頭でいちばん短い。🐴ロブチェンは、そこから20m以上長く走っています。それでも前に出たのは、ロブチェンのほうでした。 松山騎手は、ゲートの中で立ち上がりかけた場面も振り返っています。杉山師は「負けるならこのパターンかなという感じはしました。よく勝ったなと」。陣営もヒヤッとしていたはずです。 皐月賞で18着だった🐴アルトラムスが、秋に二冠馬をハナ差まで追い詰めました。岩田望来騎手は「ハマったところがゴールでした」と話しています。ただ、いちばん短い距離を回ってのハナ差です。同じ距離を走っていたら、🐴ロブチェンが上だったと見ます。 3着は、11頭でいちばん人気がなかった🐴シートゥサミ