🐴リリージョワ|桜花賞11着は、力で負けたわけではありません
れんちゃんです。中京記念に、3歳牝馬のリリージョワが出てきます。 前走は桜花賞で11着。数字だけ見れば大敗です。ですが、この馬の話は筋が1本に通っていまして、 武器は先行。桜花賞ではその武器が使えなかった。今回は使える 。これだけなんですよ。 4戦3勝。負けたのは桜花賞だけ 通算成績は4戦3勝。負けたのは前走の桜花賞だけです。 年月日 レース 格 距離 人気 着順 騎手 上り3F 2025/09/06 札幌 2歳新馬 新馬 芝1500m 1 1着 浜中俊 35.2 2025/10/19 京都 もみじS OP 芝1400m 2 1着 C.ルメール 34.2 2026/01/17 京都 紅梅S L 芝1400m 1 1着 C.ルメール 34.2 2026/04/12 阪神 桜花賞 G1 芝1600m 3 11着 浜中俊 34.4 新馬戦は札幌の芝1500m。スタートから好位を流れに乗って進み、直線で次元の違う伸びを見せて0.5秒差の快勝でした。 次のもみじステークスは京都の芝1400m。ここでは自分から先頭に立ち、後にG1で2着に来るダイヤモンドノットの追撃を完封しています。 そして年明け初戦の紅梅ステークス。大外の8枠9番から鋭く出て、手応えに余裕を残したまま直線で突き放し、2着に0.7秒差をつけました。馬身にすると4馬身です。 3勝はどれも同じ形でした。スタートが速い、無駄な脚を使わずに前へ行く、そのまま押し切る。同世代の牝馬では頭ひとつ抜けている、とれんちゃんは見ていました。 桜花賞で何が起きたか 3番人気に支持された桜花賞で、11着。きっかけはゲートの中でした。枠入りが終わったあと、ゲート内で落ち着きを失いました。その結果、 外枠発走 という措置になり、スタートのタイミングが完全に噛み合わないまま出遅れます。 この馬の強みは、好スタートから先行の位置を無駄なく確保して、後続に脚を使わせるペースを作ることです。その出遅れで、キャリアで初めて16番手という極端な後方からの競馬になりました。 そのうえ、2026年の桜花賞は勝ちタイム1分31秒5。前半600m 34.1秒、1000m 56.8秒という引き締まった流れでした。後方に置かれたリリージョワは上がり3F 34.4秒の脚を使っています。脚は使っているんですよ。ですが前が止まらない馬場で、あの位置から差を詰めるのは無理でした。 つまり前走は、 やろうとしていた競馬ができなかった という負け方です。力の限界を見せた負けではありません。 中京のマイルが向く理由 中京の芝1600mは、コーナーを3つ回る形のコースです。 スタートしてから向正面の半ばまで、およそ520mにわたって緩やかな上り坂が続きます。そこから3〜4コーナーにかけては下り。直線は412.5mあって、最後に急な坂が待っています。 この形だと、序盤で無理に位置を争わずにポジションを取り、3コーナーからの下りでスムーズに加速へ移れる馬が有利になります。 リリージョワの「力まずにスッと位置を取れるテンの速さ」は、前半の上り坂でちょうど効くんですよ。ここで力んで脚を使ってしまう馬とは、直線に入る前の消耗が違ってきます。 52キロ。古馬の牡馬とは5キロ差 今回、リリージョワの斤量は52.0kgです。 馬名 性齢 斤量 主な実績・前走 リリージョワとの差 リリージョワ 牝3 52.0kg 紅梅S(L)1着、桜花賞(G1)11着 基準 ナムラコスモス 牝3 52.0kg 桜花賞(G1)6着 0.0kg カネラフィーナ 牝4 55.0kg ジューンS(OP)1着 +3.0kg チェルビアット 牝4 55.0kg 都大路S(L)好走、NHKマイルC 3着 +3.0kg ラヴァンダ 牝4 56.0kg 重賞上位多数 +4.0kg キープカルム 牡5 57.0kg しらさぎS(G3)2着 +5.0kg サトノシャイニング 牡4 57.0kg 毎日王冠(G2)3着、日本ダービー(G1)4着 +5.0kg ブエナオンダ 牡5 58.0kg 京都金杯(G3)1着 +6.0kg 実績上位の古馬の牡馬が57.0kgを背負うなかで、52.0kg。 5.0kgの差 です。 小学生がランドセルをひとつ背負っているかどうか、くらいの差だとれんちゃんは思っています。しかも夏の中京は暑い。最後の坂を登るところと、ラスト1ハロンの粘りに、この5kgははっきり出ます。 帰厩後の状態 桜花賞のあと、しっかり放牧を挟んで栗東へ帰厩しています。調整は順調です。 2026年8月初旬の1週前追い切りは、栗東CWコースの良馬場。単走で、馬なりの余力を残したままの内容でした。 馬名 コース 形態 タイム 評価と気配 リリージョワ 栗CW(良) 単走・馬なり余力 5F 67.1 51.8 36.5 11.2 推進力あるフォームでハミ受け良好。久々でも走れる絶好の状態 サトノシャイニング 栗CW(良) 単走・一杯に追う 6F 81.2 65.7 50.7 35.8 11.0 集中力に若干の課題を残すが、負荷をかけて変わり身に期待 ラヴァンダ 栗CW(良) 単走・一杯に追う 6F 80.0 64.9 50.8 35.9 11.1 6F80秒台のハードな内容。キレ味・気配ともに良好 カネラフィーナ 美W(良) 単走・G前仕掛け 6F 80.9 65.4 50.9 37.0 11.4 多少内にモタれるが外目を回って時計は十分。好調を持続 追われずにラスト1ハロン11.2秒。これが出るなら状態は言うことがありません。 トラックマンや関係者の見立ても揃っていまして、桜花賞以来の実戦になるがハミ取りが良く、前へ進む推進力が満ちている。気性的にも久々の実戦で力を発揮できるタイプで、1週前の時点で充分な仕上がりにある、という評価です。 厩舎と鞍上 管理しているのは栗東の武幸四郎厩舎です。 武調教師は、気性の細かい牝馬を扱うのが上手い方です。リリージョワについては「使い詰めにするよりも、間隔を空けてリフレッシュさせたほうが能力を発揮できる」と見ていて、無理な連戦を避けてきました。 桜花賞で気持ちの面の乱れが出たことを受けて、帰厩後もストレスをかけない調整から段階的に強度を上げています。今回の4か月半という間隔は、この馬にとって遠回りではなく、必要な時間だったということですよ。 鞍上は浜中俊騎手。新馬戦でこの馬を勝たせた騎手で、乗り方を分かっています。関西のマイル戦で先行させたときの複勝回収率が高く、内枠に入ったときの勝率・連対率がはっきり上がるタイプです。前走のゲートでの失敗を踏まえて、今回は速さを活かした好位取りを再現してくるはずです。 🐧れんちゃんの結論 桜花賞の11着は、ゲート内で暴れて出遅れ、止まらない流れの後方に置かれた結果です。力の限界ではありません。 オープンとリステッドで見せたレースの支配力は、古馬混合の重賞に入っても世代の上位で通用する質だと見ています。中京の芝1600mは、テンの速さで位置を取れるこの馬の脚質に合います。そこへ古馬の牡馬とは5.0kgの斤量差。直線の坂での最後の攻防で、これが効いてきます。 調教の動きからも、久々を苦にしない態勢は整っています。 スタートさえ五分に出られれば、好位から押し切って古馬をまとめて負かす 。れんちゃんはそこまで見ています。 条件はひとつだけ。枠です。内から中の枠を引けたら、リリージョワで獲り返しにいきます。外を引いたときは、また考えます。同じ轍は踏みたくありませんのでね。 枠順は金曜です。そこを見て、もう一度お話しします。